定例会開催報告 第21回 『認知症の理解と地域包括ケアの役割』

2014-04-06

今回は洞爺湖町の鎌田保健師より報告頂きましたので、以下記載致します。

「認知症の理解と地域包括ケアの役割」の松本一生先生の講演に参加して

私事ですが、初めて松本先生の講演を聞くということで、この研修会をとても楽しみにしていました。
今回は専門職だけでなく、民生委員等のインフォーマルサービスを担う方々も数多く参加されていました。先生の穏やかな声で語られる、ユーモア交じりの熱い話に引き込まれ、あっという間に2時間が過ぎました。

第21回定例会(3月)の広報

先生は医師であり、歯科医師であり、さらには介護支援専門員であるという職種を超えて、「介護家族である」というところに重きを置かれて活動されていることが、講演の中でもとても強く伝わってきました。
講演は、実例を交えた認知症の症状の理解、介護家族のこころの動きなど大変わかりやすいものでした。特に、介護を終えた方の6割以上が「家族としで何もしてやれなかった」と後悔しているという話は印象的で、介護を終えた家族に対する支援がまだまだ不足している現状が浮き彫りになっており、考えていかなければならない課題として心に残りました。
私自身が関わっている方の中にも、受診拒否が続いていたり、認知症なのか判断に迷う方が多くいます。また、日々の業務に追われるあまり、つい早く解決方法を探し出そうとしてしまいます。けれど今回の講演を聞き、「まず本人の世界を崩すことなく、言葉に耳を傾ける」「家族の気持ちの動きにあわせて寄り添う」といった支援を大切にしていきたいと思いました。

認知症は時間の経過の中で症状が変化していく疾患であり、だからこそ住み慣れた地域や社会の中で見守っていくこと、そしてその家族をサポートしていくことの大切さを改めて実感する機会となり、とても有意義な休日を過ごすことができました。

このような機会を設けていただきました、西いぶり在宅ケア連絡会の幹事の皆様に感謝をいたします。いつもありがとうございます。今後とも、よろしくお願いいたします。

PS 講演途中、体調不良で倒れた方に駆け寄った松本先生の素早い対応にもすごく感動しました。

 

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