定例会開催報告第64回「葛藤?~病院側と在宅側のはざまで~」
3月定例会の報告担当する桑田 賢一です。
平成31年3月11日(月)に開催した第64回西いぶり在宅ケア連絡会の報告を致します。当会の今年度テーマである“葛藤”について「葛藤?病院側と在宅側のはざまで」と題して定例会が開催されました。
最初に、当会の幹事の一人でもある地域包括支援センター憩 山下氏より「病院と在宅の葛藤あるある」の紹介があり、その後にグループワークが行われました。グループワークではそれぞれの業種の立場でサービスの調整、病院への紹介、行政との協働など何かと連携している事や、自分自身の中で生まれている葛藤やその課題をどのように解決(克服)できたか等の意見交換行った。制限時間を過ぎても話が止まらないグループが多く、みなさんが日頃から多くの葛藤と戦っているのだと感じた。
続いて病院サイドの葛藤というテーマで、伊達赤十字病院 那須 睦子 看護師長 日鋼記念病院 山本 亮 MSWに講演して頂いた。
那須師長からは、本人や家族、病院側や在宅側が同じ方向を向いていないことで葛藤が生まれており、すべてが同じ方向を向いていくためにも、入院時の家族や在宅側からの情報提供、退院の話が出た時にサービス再開の調整相談や積極的なカンファレンス開催などが重要であると、伊達赤十字病院での取り組みついての紹介があった。医療者が考える最善は必ずしも本人・家族が望むものではなく葛藤の毎日という様々な体験談も聞くことができた。
山本MSWからは、在院日数・病床稼働率・DPC効率についてわかりやすい説明もあり
病院側の苦しい事情を知る機会にもなった。コミュニケーション不足から葛藤が生まれるケースも多く、「わかりやすい言葉で伝える」「要点を押さえた情報提供」「なぜその情報が欲しくてどう利用するか」などコミュニケーション方法の工夫や日頃からの訓練が必要ではないかというお話があり会場から頷きの声が聞かれた。
在宅ケアに関わる課題「葛藤」は連携なしでは解決できない、そこで西いぶり在宅ケア連絡会への参加が解決の近道ではないだろうか。
新年度になり次回の定例会は5月20日(月)18時30分~「名刺交換会」予定しております。様々な職種の方とも出会えるきっかけにもなるので、これまで参加していない方、新たな関係作りを目指している方、多くの方の参加をお待ちしております。